コーネル&ディール社長のクレイグ・ターラー氏逝く
残念な報告をしなければならない。私の個人的な友人であり、仕入れ先として仕事のパートナーでもあるターラー氏が亡くなった。9月4日、娘婿のキースさんから突然のメールが入り驚いた。享年82だった。
氏は、戦後直ぐ北海道に駐留軍の一人として初めて日本に来た。以来、日本のよき理解者として生涯を送った。アメリカに帰ってからはニューヨークで弁護士活動をしていたが、1990年、好きなパイプたばこの製造に乗り出した。ターラー氏のパイプたばこを作る情熱と言ったら半端なものではなかった。永年住み慣れたニューヨークを離れ、パイプたばこ製造に適したノースカロライナに移住。自宅の車庫に機械を持ち込んで始めた。まるでビル・ゲイツの創業時の話とダブる。
氏が作る本格的なイングリッシュ・ミックスチャーはどれも魅力的だった。また、ブレンダーとしてのジーエル・ピース氏を世に紹介し、世界のパイプスモーカーにインパクトを与えてくれた。
パイプたばこの歴史の中で伝説的な人物として永遠にその名を刻まれることは間違いない。まったく、惜しい人を我々はなくしたものだ。合掌